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代打MVP [ヨットレース]

う~ん、いろいろ書き方を考えてきたのだが、私のブログは、私のストーリーで、苦労話の日記みたいなところもあるので、読んでくださっている方々と共感したいところもあるし、ちょっと避けられないところがある。。。っと悩みながら書いています。

今回は。。。第11回スバルザカップ!タモリカップがなくなって、東京湾で大きなイベントがちょっと限られてきてしまった2019.今年の目玉のレースの一つとなる。(っと言っても去年もそうであったが。。。)参加することに期待と楽しみが膨らんでいた。

スクラッチシートが発表され、Rabbit's TailはグループAクラス3.今年は仲良くしているNaoNaoさんと一緒となった。すぐに、ライバルとなる船をチェックする。。。Team NaoNaoはもちろん、先週、大変お世話になったMさんのU,LA,LA、っとMelges 24のISLAY。「あと他のは。。。まぁいいや。。。」なんてちょっと生意気なことを考えていた。(^^

ゴールデンウイークの終わりに、ペラのトラブルはすごく衝撃的で、みんなが期待していたスバルザカップへの参加が危うくなってしまった。自分の楽しみだけでなく、皆の期待に応えられるよう、お金をやりくりして(今もしているけど。。。)チームの活動への影響をミニマムにして、何とか持ちこたえているって感じ。

今回、ちょっとした出来事があって、チームの原点に戻るような思いになった。っと言うのもの何のためにこんなことをやっているのでしょう。ヨットライフを楽しむためなのだが。。。いろんな楽しみ方がありますが、BBQやクルージングを楽しむだけにすると夏の乗り物になるだけで、シーマンシップの技術をアップするようなことにならない。やっぱり、スポーツとして楽しみたいので、練習をして、競技に出て、アマチュアでありながらCompetitive Sailingを楽しむチームとして運営してきた。。。つもり。現時点でのメンバーのほとんどが今年加わってくれた人々。半年ぐらい一緒に乗ってくれた人たちで、そろそろポジションを覚えてくれてきたところだった。

そんな矢先、レース直前になって、前にもあったことであるが、期待をしていたメンバー一人がお友達の船に乗ると。正直なところ、愕然としてしまった。人のプライオリティを決めるのは各自であるので、拒否はするものではないが、今までがんばってきたことが心に届いていない、今後もこの人のプライオリティは他であるため、なにも期待してはいけないとの残念な気持ちになってしまった。

しかし、私の感情はともかくとして、レースをどう乗り切る???どうチームをリードする?Competitive Sailingを楽しむチームとしては自分らがどこまでできているか常に試して、どの位で来たかというところを楽しんでいる。皆の期待に応えたい。どうメンバーをアレンジするか???代打をだれにする?その時点で、チームの内部の問題を乗り越えることで精いっぱいで、ライバルのことは考えられない。

メンバーの顔を一人一人思い浮かべて、代打にはだれが適任か?やっぱり、Uさんしかいない。彼は某航空会社のパイロット。百数十人の客を乗せた旅客機の責任を持つチームをリードする人。責任感強い人っと思っていた。この人しかいない。

さんざん考えた挙句、LINEでポジションを発表。すると「え〜、トレーニングされていな〜い、無謀です〜」っと反応が。「やっぱり。。。」レースの実行委員会に加わっている私であったが、練習するために、レース前日にUさんを特訓することに。すると、お友達の船のお手伝いに行くっと言ったメンバーをはじめ、多数のメンバーが練習に加わると。

そして、Uさんは手を付けられる資料をベースに勉強を始める。みんなできるだけのヘルプをLINEで行う。

レース前日、練習の日。なんと6人集まった。Oさん、K君、Kさん、K2君、そしてUさんと私。また、この日は微風だったので、手順の確認には持って来いの天候。また、曇りだったので、あまり暑くなかった。

船を艤装してから、まず座学。装備を確認しながら説明していく。そして、船を下架。見明川を出たところでTeam FOOも練習していた。Uさん中心に練習を展開。メイン、ジブを上げるところから、ポール、スピンを上げるところも。ジャイブの時にどうするか。スピンのテイクダウンも。みんなそれぞれ貢献して、大変有意義な練習となった。

練習は終わったが、Uさんは勉強熱心。その後もLINEでイメージトレーニングしていることがわかる。ただ、LINEでは。。。安全性についての話はいくらでもするけども、戦略については、他のチームのメンバーが加わっていたので、避けておいた。(^^ Competitive Sailingだもの。

そして、レース当日。めちゃ悪天候。雨は降りっぱなし、風ははじめは10ノット強の予報であるが、すぐに落ちていく予報。スタート後、はじめに距離を稼いだ方が勝ちになるような予報であった。

視界も悪い。雨も降っている。スタートは遅らせて、天気の回復を待つことも十分考えられることであった。しかし、マリーナにアナウンスが流れる。「本日のレースは予定通りに行われます」っと。今回集まったメンバーを連れて船の艤装を始める。雨は一日中、小雨になったり、降ったりの繰り返しだった。使わない練習用のセイル、強風用のセイルも降ろす。

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今回の参加者。。。悪天候の中、よく集まってくれました。。。今回の写真でよかったのはこれだけ。。。悪天候。。。


時は8時。参加者で記念撮影して、出港。レース海面へ。メインを上げて、ジブも上げる。そして風向きを確認。ポートタックでスピンランを行うことを確認。スピンをポートタックで上げると決める。同じく、スタートをポートタックと決める。先週の教訓を生かせて、船の走り具合を確認。スピンも上げて、艤装の確認。スピンをポートタックで下ろして、いつでもあげられるように準備しておく。

ダウンウインドをポートタックでスタートする。本部艇側からスタートラインをアプローチ。なるべく、スタートラインから離れないで、スタートを切るようにする。しかし、ダウンウインドなので、いくらラッフィングしても船が動いてしまう。時間がたつことに連れてどんどんアウターマークへ。予告信号が鳴ってから時間がかなり立っていたので、ポールだけ準備しておくように指示。しかし、この指示があまりよくなかった。アウターマークにはスターボードでアプローチする黒いセイルの大集団!目に入った時には絶句してしまった。ポートタックでそんな集団の中に入った時はどうなるか怖くなった。

「やばい、タックだぁ!逃げるぞぅ~」実際には口ではタックしか言っていなかったと思うけど、心の中ではそんな感じであった。

そこで誤算その1。ポールが邪魔になってジブが張れなくなった。ジブは干渉したままにして、早めにジャイブをして解消しようと思った。しかし、誤算その2.後ろをあまり見ていなかった。タックして反転したのはいいのだが、今度はポートタックの集団が目の前に!今度はこっちの方が権利艇なので、蹴散らしたらいいのだが、目の前を横切る船が権利艇を避けるため、下側でジャイブをする。ポートタックに早めにしたかったのだが、それができなくなった。それでポートタックで入ってくる船が多数!スターボードコールが多数!罵声も飛ぶ!「おらおら!避けたぞぉ~!」私の目の前には図体でかいANTONIA。めちゃ邪魔だったけども、これはどうしようもない。

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ANTONIAが横切る。。。


何とか早めに隙間を見つけて、ジャイブ、ポートタックにして、スピンを上げる。そこからポートタックのロングラン。前日から考えていた走り方とは違って、うまくやれば、ポートで第1マークまでジャイブなしで行ける。落とせるところは落として、トップ集団について行くように努力した。後ろにはあまり船がいない。ポートサイドに大半の船。一見そんな悪いポジションには見えなかったが、同時に後ろに船がいないことにちょっと気になった。

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Hさんスピントリム。良いね。。。


1時間強のなが~いレグだったので、そのうちあくびする人が。。。(^^ そのうち、落としていく、NaoNaoと遭遇する。ポート・クオーターで並走する形となって、声が聞こえるぐらい。Team NaoNaoは落として落としたおすつもりで、私はマークまで直線で行くつもりであった。上から落としてきているNaoNao.一緒に落として行こうっと言わんばかり。さぁ、どうする。直線の方がいいかなぁ。。。同じことやってもNaoNaoさん勝てないよなぁ~。っとまた、生意気な発想。ってなわけで、反抗期の息子のように、別のことをやる。

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NaoNaoさんらと並ぶ。。。


ちょっと遅くなったときに若干アップにむけて、NaoNao号の上側に出る。我々は直線コースをとって、離れることにした。仲良くしているチームなので、変にケースを起こしたくなかったのもあったが。。。一時はこっちの方がスピードがあるように思えた。しかし、マークが近くなるにつれて、NaoNao号の方が前に。「う~ん。。。やっぱり、彼らは強い」けど、後悔はしていない。

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反抗期の私、NaoNaoさんらとついて行かない。。。


第1マークも近づいてきて、そろそろジャイブポイントに差し掛かる。Uさんは期待通りにできるか。。。しかし、前日に今いるメンバー全員が参加していたわけではない。練習した手順が若干違うかもしれないと心配していた。。。みんなが同じ反応しないかも。。。っと。案の定、やはり、トラブル発生。誰がどれをやっているか練習ができていなかった。スピンは提灯。解消するにはそれほど時間はかからなかったが、もっと自信もってやってほしかった。それと、いつだったかはっきり覚えていないのだが、HさんとUさんの間で、ドッグハウスのウインチの取り合いっこになってしまい、一つのウインチに2本のシートが巻いてあったことがあった。(^^;;;これは単純にお互い話し合って、臨機応変に対応できるようにしよう・・・

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長ーいレースなので、冗談を一つや二つ言う。みんなの笑顔がいい


第1マークはNaoNao号、HATENA号に続いて、回る。思った以上にマークを回ってからアップに向かなかった。次の難関はアクアラインの橋。風が巻くことが予想されていた。いつのタイミングでスピンを降ろすか。レースではあったが安全なところで降ろしたい。これはおとなしく、前を走っているTeam NaoNaoの真似をすることに。橋げたがマークになると思っているので、橋の手前で降ろすと思っていた。そして、橋の手前、ジブアップをして、スピンを回収。クルーのみんなは各自の仕事を全うしてくれた。

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海ボタルを回って、NaoNaoさんらまた並ぶ。。。


橋をくぐって、風が乱れている。。。海ボタルの周りは。クローズホールドで、海ボタルの横を通る。メインがなんか変だなぁっと思っていた時に、Aさんから「メインが落ちています」っと。「さすが。。。」っと思った。予報とは違って、第1マークを回るときに18ノットの強風であったので、無理やりメインを上げるより、カニングハムでメインを伸ばした。。。つもり。誤算その3。しかし、なんとなく、ジブに風がはねて、メインにあたっているように見えた。「う~ん・・・?ジブチェンジ?」上げたのはLight Medium...Medium Heavyに変えるか?海図を見ながら、第3マークへ。メインのパワーが十分出ていないかと思い、ジブチェンジを考える。海ボタルを回るときに、内側を通ったので、NaoNao号より前に出ていた。しかし、第3マークまでに下突破をされる。「う~む・・・」また、反抗期の息子の気分が。。。第3マークをまたって、しばらくしてから、ジブチェンジを。タックして、Medium Heavyを上げて、さらにタックして、Light Mediumを降ろす。しばらく走って、やっぱり、メインの調子が気に食わない。ちゃんと上げることにする。タックをゆっくりやって、Uさんにあげてもらうことに。一回のタックでは上がりきらなかったので、2回トライ。するとAさんも私も即座に船の安定感がもっと増したと感じた。「もっと早くやっておけばよかったなぁ。。。」っと後悔。

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ジブチェンジで、Light Mediumをテイクダウン


この時点で、NaoNao号がどこを走っているかわからなくなった。ポジション的にも何位であるかもわからないので、自分たちのために走ることに。。。船を早く走らせることに専念した。この時に驚いたのが、Apparent Angleが30を下回って、25ぐらいで安定していたこと。あまり使っていない、Medium Heavyがこんな感じかと。これでVMGがグンと上がって、結構気持ちよく走れた。

しばらく走って、後ろを見る。すると、見慣れた船が。。。「うん?あれは。。。?」船名がはっきり見えなかったが、セイルにMELGESと。。。「ISLAYだ!」おっと。。。ISLAYより先を走っているの?っと自覚する。早めにフィニッシュしたくなった。皆でマークを探して、方向を定める。「先に行こう、先にフィニッシュだ」時は12時半、フィニッシュ。1,2分の間で、ISLAYがフィニッシュ。レーティングで負けたかっと思っていた。

今回の搭乗者は8名。みんなそれぞれ頑張ってくれた。Uさんは代打で仕事を全うし、HさんやFさんの動きに感動していた私。Aさんもセイルの形を見極めることもできていることがわかり、みんなの上達ぶりにすごく感心している。。。

船を上げたのが、1時すぎ、1時半ごろには後片付けも終わり、あとはシャワー、ビール!15時半のバスまで、Team NaoNaoのみんなと話す。彼らは一番と確信していた。U,LA,LAに続いて、NaoNaoなので、レーティングで勝っている。去年は棄権したこともあって今年はリベンジを果たしたことでしょう。

私はどちらかというと、完走させることを重視していたので、順位のことまで考えていなかった。U,LA,LAがどこにいて、ISLAYがどこで、とか全然頭に入っていなかった。すると、みんなが3位になったかも、3位になったかもっとうわさが流れる。自分にはDon't count your chickens before they hatch!っと言い聞かせ、表彰式で呼ばれるまでは考えないでおいた私。しかし、みんなは3位になったかもと浮かれていた。。。?かな。。。

15時半になってバスに乗って、夢の島マリーナへ。18時に表彰式だったので、それまで、ちょっと待ち時間があった。それまで、みんなでオードブルを食べて、飲んで、時間を過ごした。

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発表の時、うれしかったねぇ~


そして、表彰式。順位が逆順で呼びあげられる。問題は4位の発表。Rabbit's TailかISLAYか。ISLAYが呼ばれた時には皆の顔に笑顔が上った。これは想定外というか、考慮もしていなかったので、思いがけない出来事であった。前述したように、みんなの成長ぶりが今回の結果になっていたと思う。MVPをみんなにあげられるならそうしたいのだが、今回のMVPはUさんでしょう。練習半日で、仕事を吸収してくれたのですから。。。

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3位だったので、トロフィーとドリンク1ケース。皆で記念の写真。この日はみんな、ありがとう!


リーダーの私としてはチームの運営の課題がまだ残っている。私が目的としていることはみんながCompetitive Sailingを楽しむ場を提供し、日常とは違った経験をしてもらうこと。他のチームのサポートまで考慮して、チームの運営をしているところは聞いたことはないが、少なくとも、余裕をもって、メンバーそれぞれの特性を生かして、みんなが楽しめる場を作っていかないとならない。前述したとおりに、今年集まったメンバーが大半なのであるが、みんなそれぞれ成長してきて、今回の結果となっていると思っています。そろそろ、みんなのバックアップも考えていかないとならないかと思っています。。。そうすれば、もっとCompetitiveで、EffectiveなSailing Teamになると思う。

今日はここまで。
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